ただし、内容的に竹山のオリジナルがそんなにあるわけではない。すでに指摘されていたことを、一本の本にまとめて、原文対比までつけて見やすくしたのが本書の価値。そこに、多少の追加の掘り下げはあるし、また見やすくはなっているのだけれど、それ以上のものはあまりなく「似てるでしょう」と言って終わってしまっているため、尻切れトンボな印象。
また、谷沢永一がなぜ!か!えらく入れ込んで、30ページに及ぶ解題をつけているけれど、その中にある「文学作品の創作性を定量的に評価する新たな方法を提案」というのは言い過ぎ。「設定を使っている」「場面が似ている」といった程度のランク付けをしているだけ。また谷沢の文そのものは、すぐに精神論に堕してしまい、怒鳴る割には中身がなくて鼻白む。
作品とネタもとの対比はおもしろい…